有酸素運動 vs 筋トレ!リバウンドしにくいのはどっち?!

この記事のポイント


ダイエットをしている人にとって「リバウンド」はなんとしても避けたいですよね。せっかく瘦せたのに、リバウンドして元の体重に戻ってしまうと心が折れてしまう人も中にはいるでしょう。

ところが、某大手トレーニングジムが行ったアンケート調査から、「ダイエット経験者の約半数がリバウンドしている」ということが明らかになっています。リバウンドがいかに大きな課題かわかると思います。

そこで今回の記事では「リバウンド予防と運動」に焦点を当てて解説していきたいと思います。「有酸素運動の意外な盲点」にも触れていきますので、ぜひ今回の記事を読んでリバウンド対策のポイントをつかみとってください。


【筆者】山口 幸三

  • 2003年:北海道大学農学部 卒業
  • 2005年:北海道大学大学院農学研究科 修士課程 修了
  • 2005年~2017年:協和発酵工業株式会社(現 協和キリン株式会社)
    がんや腸内細菌に関するプロジェクトのサブリーダーとして研究を牽引。
  • 2019年:株式会社フローラボ設立
腸内環境に関する専門知識を背景に腸活関連の事業を推進。現在は、腸内フローラ解析にもとづいたパーソナル腸活(その人に合った腸活)のサポート、腸活ダイエットのサポート、腸活勉強会の主催などを行っている。


1.運動とリバウンドの関係を調査


ダイエットにとって運動が大切なのはわかると思います。筋肉を付けたりカロリーを消費するために運動は欠かせません。では、具体的にどんな運動をすればダイエットやリバウンド予防に効果的なのでしょうか? ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動? それとも、スクワットや腹筋などの筋トレ? 

今回は、このことを調べた研究をもとに解説していきます。(参考文献:Nutrients

研究の概要は以下のとおりです。

  • 太っている男女239名に集まってもらいました。
  • 集まった人たちを4つのグループに分けました。

グループA有酸素運動(ランニング、自転車など)と食事制限でダイエットするグループ
グループB筋トレ(スクワット、ベンチプレスなど)と食事制限でダイエットするグループ
グループC有酸素運動&筋トレと食事制限でダイエットするグループ
グループD運動せずに食事制限だけでダイエットするグループ

  • それぞれのグループに6ヶ月間ダイエットしてもらいました。
  • その後、3年間は自由に生活してもらい、どれぐらいリバウンドしたか確認しました。

研究の全体像


2.もっとも効果的なリバウンド対策は「有酸素運動と筋トレのセット」


それでは、どのグループがどれぐらいリバウンドしたか確認していきましょう。各グループの体重と体脂肪は下記のグラフのように変動しました。

体重の変動 脂肪量の変動


このグラフからわかるとおり、リバウンド対策にもっとも有効なのは「有酸素運動と筋トレのセット」です。これはなんとなく予想できたと思います。興味深いのはそのほかのグループの結果です。

「有酸素運動だけのグループ」「筋トレだけのグループ」「運動しないグループ」の3つを比較してみましょう。

体重の変化を見てみると、「運動なし → 有酸素運動 → 筋トレ」の順でリバウンドしていることがわかります。一方で、脂肪量の変化を見てみると、「有酸素運動 → 運動なし → 筋トレ」の順でリバウンドしています。つまり、有酸素運動だけのグループは運動しないグループよりも脂肪が付いてしまっているのです!

これは統計学的には意味のない差(≒誤差)なので、実際は「有酸素運動」も「運動なし」も同じぐらいにリバウンドしていることになります。ただ、一見すると「“有酸素運動だけ”は”運動なし”よりもリバウンドする?!」と読み取れてしまうため、驚く人も多いと思います。

いずれにしても、「リバウンド予防にもっとも効果的なのは有酸素運動と筋トレのセット」「有酸素運動だけだとリバウンドする可能性がある」ということを覚えておきましょう。


3.腸活を組み合わせることでさらにリバウンドを予防できる


続いて食事面のポイントについても簡単に触れておきたいと思います。リバウンド予防に効果的な食事とはどのような食事でしょうか?

その答えは「腸活」です。なぜなら、「ダイエット中の良好な腸内環境を維持できればリバウンドしにくい」という研究結果が報告されているからです。(参考文献:Nutrients

<参考記事>食事面のポイントについては以下の記事で詳しく解説しています。
ダイエット中の腸内環境を維持すればリバウンドを予防できる!


したがって、リバウンドを防ぐ最適な方法は「筋トレと有酸素運動 + 腸活」ということになります。

問題はこれをいかに継続するかです。頭では「筋トレと有酸素運動のセット&腸活が大事」とわかっていても、ほとんどの人はそれを継続することができません。特に、筋トレは途中で挫折してしまう人が多いです。

有酸素運動であれば、「一駅分を歩く」「歩いて買い物に行く」など日常生活を工夫することで手軽に取り組めます。腸活であれば、主食を玄米やもち麦ご飯に変えたり、海藻サラダや納豆を食卓に並べるだけでカンタンに継続することができます。

一方で、筋トレはこれらに比べて心理的なハードルが高いためなかなか継続するのが難しいです。そこで、最後に筋トレを継続するためのワンポイントをお伝えしたいと思います。


4.オススメの筋トレは「1日1分のスクワット」


筋トレを継続する秘訣は心理的ハードルを極端に低くすることです。筋トレのことを考えると気が重くなってしまう人もいますが、それは筋トレに対する心理的なハードルが高いから。「すごく簡単に始めることができて、筋肉に負荷がかかるのもほんの数秒」であれば継続しやすいのではないでしょうか?

そして、それに適した筋トレこそ「1日1分のスクワット」です。1日たったの1分です。たった1分頑張るだけなので、心理的ハードルはかなり低くなります。

「たった1分で効果あるの?」と思うかもしれませんが、効果はあります。少なくとも何もやらない人とは比べ物にならないぐらいの効果があります。なので、騙されたと思ってぜひ一度トライしてみてください。

それでも「継続できない」「忘れてしまう」という方は弊社サービスをご利用ください(笑)どんなに3日坊主の人でも1日1分の筋トレを継続してダイエットを成功させた実績が多数ありますので、ご安心ください(笑)


5.まとめ

  • リバウンド予防にもっとも効果的な運動は、有酸素運動(ランニングや自転車)と筋トレのセットである。
  • 有酸素運動だけだとリバウンドする可能性がある。
  • 筋トレを継続するのは難しい。継続のためには、「1日1分の筋トレ」のように心理的ハードルを極端に下げることが大切である。
今回は、運動とリバウンドの関係について解説したのち、筋トレを継続するコツをお伝えしてきました。筋トレはダイエットだけにとどまらず、健康にとってもとても大切なエクササイズです。少しでも継続できるように工夫して取り組んでみてくださいね。



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