腹痛・下痢・便秘などの症状で現代人を悩ませる過敏性腸症候群

この記事のポイント

ストレスは腸の働きや腸内環境を乱して下痢や便秘などを引き起こします。なぜなら、脳と腸は密接につながっているからです。このような脳と腸の関係を「脳腸相関」といいます。


そして、現代のようなストレス社会では、便秘や下痢などの症状に悩む人がたくさんいます。今回はその中でも特に「現代病」と呼ばれる「過敏性腸症候群」について解説していきます。


【筆者】山口 幸三

  • 2003年:北海道大学農学部 卒業
  • 2005年:北海道大学大学院農学研究科 修士課程 修了
  • 2005年~2017年:協和発酵工業株式会社(現 協和キリン株式会社)
    がんや腸内細菌に関するプロジェクトのサブリーダーとして研究を牽引。
  • 2019年:株式会社フローラボ設立
腸内環境に関する専門知識を背景に腸活関連の事業を推進。現在は、腸内フローラ解析にもとづいたパーソナル腸活(その人に合った腸活)のサポート、腸活ダイエットのサポート、腸活勉強会の主催などを行っている。


1.過敏性腸症候群とは?

過敏性腸症候群とは「検査では異常が見つからないにも関わらず、腹痛や下痢、便秘などの症状が慢性的に続く症状のこと」です。

過敏性腸症候群になると、電車に乗っていても急にお腹が痛くなってしまい、途中下車してトイレに駆け込むことが多くなります。急行電車に乗るのを嫌がる人が多いことから、別名「各駅停車症候群」とも呼ばれています。

特に、精神的に何らかのストレスがかかるときに、このような症状が出やすくなります。例えば、通勤途中や大事な会議の前などです。

過敏性腸症候群の特徴

実際、朝の通勤ラッシュの時間帯には、都内駅構内のトイレに長蛇の列ができています。全員が過敏性腸症候群というわけではないと思いますが、出勤途中に腹痛や下痢に見舞われるサラリーマンが多いのは事実なのです。

また、トイレの混雑を緩和するために、都内駅構内のトイレマップが書籍化されていたりスマートフォンのアプリとして開発されていたりしています。通勤途中の急な腹痛に悩まされる人には重宝されているようです。

1-1.トイレマップの書籍:ピンチ!マップ東京



1-2.トイレマップのアプリ:トイレ情報共有マップくん

トイレ情報共有マップくん

2.過敏性腸症候群の主な原因は精神的ストレス

過敏性腸症候群の主な原因は、ストレスや不安などの精神的なものです。実際、神経質な人、真面目な人、責任感の強い人は過敏性腸症候群になりやすいようです。このような性格の人ほど日常的にストレスを受けやすいからです。

また、現代のようなストレス社会では、過敏性腸症候群の症状に悩む人が増えています。実際、消化器内科を訪れる患者のうち、もっとも多い症例がこの過敏性腸症候群だと言われているほどです(私の友人にも過敏性腸症候群に悩んでいる人が数名います)。

3.過敏性腸症候群は4つの型に分類される

日本消化器病学会によると、過敏性腸症候群は以下の4つの型に分けられます。

<過敏性腸症候群の4つの型>
 特徴
下痢型 症状として「下痢」が頻発する。男性に多い
便秘型 症状として「便秘」が頻発する。女性に多い
混合型 便秘と下痢が繰り返される。
分類不能型 上記のいずれにも分類されない。

下痢型の場合は急な腹痛を伴うことも多いです。そのため、トイレットペーパーを常に持ち歩く人もいるほどです。また便秘型の場合は、お腹の張りやガスだけでなく、肌荒れや疲労感などに悩まされることになります。

このように、過敏性腸症候群になると日常生活にさまざまな支障をきたしてしまいます。そのため、腹痛・下痢・便秘などの症状が慢性的に続く場合は、医療機関を受診したり食生活を見なおしたりするなどの対策が必要になります。


医療機関を受診しても、生活習慣やストレスへの対応が改善されないと、症状が収まらない可能性もあります。そのため、自身で生活習慣を見直し、ストレスを軽減することも大切なのです。

4.まとめ

  • 検査では異常が見つからないにも関わらず、腹痛や下痢、便秘などの症状が慢性的に続く症状のことを「過敏性腸症候群」という。
  • 過敏性腸症候群の主な原因はストレスである。
  • 男性は「下痢型」、女性は「便秘型」の症状が現れやすい。

今回は過敏性腸症候群の概要について述べてきました。過敏性腸症候群に悩む現代人は多いです。過敏性腸症候群になると日常生活にも支障をきたすことがあるので、症状を緩和するためにも、医療機関を受診したり生活習慣を改善したりするようにしましょう。



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